下肢静脈瘤を放置するとどうなる? abandoned

下肢静脈瘤を放置するとどうなる?

足の血管がボコボコしたり、怠さや浮腫み、痛みなどの症状が生じる下肢静脈瘤は、見た目は気にはなりますが、自覚症状が我慢できる場合もあるため、なかなか治療まで踏み切れない方もいらっしゃいます。
一般的には、下肢静脈瘤は自然治癒することはほとんどなく、長期間放置すると、様々な自覚症状を引き起こすことがあります。

本記事では、下肢静脈瘤を放置した場合、どういった症状が起こりえるのかについて詳しく解説します。

目次

そもそも下肢静脈瘤ってどんな病気?

下肢静脈瘤は、足の静脈に血液の逆流が生じ、足の表面の静脈が拡張したり、足に怠さや浮腫み、こむら返り、痛み等が生じる疾患です。
通常、血液は心臓から全身に送り出され、静脈を通って心臓に戻ってきますが、静脈には逆流防止弁が存在し、この弁の機能が低下することで静脈内の血流が逆流し、様々な症状が生じます。

 

下肢静脈瘤の原因には、性別、立ち仕事、妊娠や遺伝的な要因があり、治療法は下肢静脈瘤の状態により異なり、手術治療や保存的治療が行われます。放置をせずに早期の診断と適切な治療が重要です。

下肢静脈瘤は自然に治ることはない

一般的には、下肢静脈瘤は自然に治ることは難しく、放置すると症状が進行していく疾患とされています。
以下にその理由をいくつか説明します。

1.弁の機能不全

下肢静脈瘤の主な原因の一つに、静脈内の弁の機能不全があります。
静脈弁は静脈内の血液が逆流しないようにする役割を果たしています。
しかし、これらの弁が何らかの原因で損傷を受けると、本来の弁機能を果たすことができなくなり血液の逆流が生じます。
血液の逆流状態が長期間続くと血液の鬱滞が生じ、静脈が拡張していきます。一度生じた弁の機能不全は自己修復が難しく、徐々に進行します。

 

2. 血管の壁の弱さ

静脈は通常、一方向に血液を送り出すための弁と共に、適切な血管の壁の構造を持っています。しかし、炎症や血管の壁の弱化が起こると、血管が膨れやすくなり、静脈瘤が形成されやすくなります。

 

3. 血流の鬱滞

下肢静脈瘤では、血液が適切に心臓に戻らず、下肢に血液が鬱滞します。この鬱滞が続くと、静脈内に圧力がかかり、その結果として静脈が拡張してしまいます。
血液の鬱滞は静脈内の弁の機能不全によるものなので、自然治癒が難しい状態となります。

下肢静脈瘤を放置するとどうなる?

下肢静脈瘤を放置すると、以下のような状態になる可能性があります。

1.自覚症状の悪化

初期の下肢静脈瘤は、怠さや浮腫み、こむら返りや痛みなどの症状から始まることがあります。
放置するとこれらの症状が強くなり、足の怠さや浮腫みが増していくことがあります。
場合によっては、下肢静脈瘤になっている足に炎症が生じることがあり、日常生活においても支障をきたすことがあります。

2. 血栓の発生

下肢静脈瘤は、血液が静脈内で鬱滞しやすくなるために血栓が生じやすい状況を作り出します。
下肢静脈瘤に生じる血栓が重篤な状況に繋がることは非常に稀ですが、時に深部静脈血栓症(DVT)が生じることもあり、DVTでは深い静脈に血栓ができ、重篤な合併症を引き起こす可能性があります。

3. 潰瘍の発生

下肢静脈瘤が進行すると、皮膚の炎症や血液の鬱滞が慢性的に続くため、足の皮下の血流不全となり足に潰瘍を生じることがあります。
下肢静脈瘤による潰瘍は、下肢静脈瘤による血流不全を改善しなければ治癒は困難で、長期間放置された潰瘍には感染が生じることもあり、生活に大きな支障を与える可能性もあります。

4. 血流障害による合併症

下肢の静脈が拡張して血液が逆流する状態が続くと、下肢の血流障害が生じて周囲の組織に栄養や酸素が十分に供給されない状況が起こります。
これにより、足の怠さや痛み冷え、神経障害などが生じ、日常生活に影響が生じることがあります。

まとめ

下肢静脈瘤は自然に治ることはほとんどなく、長期間放置すると、足の怠さや浮腫み、こむら返り痛みといった症状が悪化していきます。
これらの症状は日常生活にも影響を及ぼすことがあり、人によっては過度な怠さや就寝中のこむら返りによる睡眠不足が原因で、通常の業務に支障をきたすこともあります。 そのため、足の静脈がボコボコしたり、足の怠さや浮腫み痛みを感じたら、早めに専門のクリニックで診断と適切な治療を受けましょう。

当クリニックは、下肢静脈瘤を中心とした日帰り外科治療を行っていますので、気になることがございましたらお気軽にご相談ください。

当院の特徴

01

血管外科専門医による 下肢静脈瘤の日帰り手術

当院では、血管外科の専門医が下肢静脈瘤の手術を担当し、日帰りで実施しています。
専門医による手術により、患者さんにとって負担が少なく、安心して治療を受けていただくことができます。。
手術後はその日のうちにご帰宅いただけるため、通院の手間も最小限に抑えられます。

02

8000例以上の
治療実績

当院の院長は8000例以上の下肢静脈瘤治療を行っており、豊富な経験と実績があります。
多くの症例に対応してきた結果、さまざまな症状に対する最適な治療法を提案し、安心して治療を受けていただけます。
豊富な実績に基づき、患者様の症状に合わせた最適な治療を提供します。

03

痛みが少ない治療

治療中の痛みを最小限に抑えるため、局所麻酔を使用しています。
痛みに対する配慮を徹底しており、治療後も快適に過ごせるよう努めています。手術中の不快感を軽減し、術後の回復もスムーズに行えるよう配慮しています。

04

保険適用
下肢静脈瘤治療

当院での治療は保険適用が可能で、治療費の負担を軽減しています。
保険適用により、経済的な負担が少なく、安心して治療を受けることができます。
治療内容についてもご説明し、費用に関する不安を解消するよう努めています。

05

駅から歩いて
徒歩4分に立地

名古屋市栄駅から徒歩4分の便利な立地に位置しており、アクセスも非常に良好です。
駅近くに位置しているため、通院の際に移動の負担を軽減でき、忙しい方でも通いやすくなっております。

Contactお問い合わせ

当院では、下肢静脈瘤を専門とした日帰り外科治療を行っています。血管のお悩みをお持ちの方は、愛知県名古屋市「栄駅」から徒歩1分の「さかえ血管外科・循環器クリニック」まで、お気軽にご相談ください。

監修者

さかえ血管外科・循環器クリニック

院長 平本 明徳

大学卒業後は、関東エリアを中心として心臓血管外科医として治療経験を積み、前任地では下肢静脈瘤の治療の専門としてこれまでに8,000例以上の治療実績を持ちます。2020年にさかえ血管外科・循環器クリニックを開業し、「人生を楽しむための下肢静脈瘤治療」をテーマに下肢静脈瘤治療を中心に日帰り外科治療を行なっています。

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