脂肪腫(リポーマ)とは??
- 脂肪腫とは、何らかの原因で皮下の軟部組織内に脂肪の塊ができ、徐々に成長して大きくなることのある腫瘍です。
- ほとんどの場合が良性腫瘍ですが、大きなサイズになると悪性化することもあります。
40~50代に多く見られ、男女比ではやや女性に多いとされます。 - 身体の様々な部分でき、単発することもあれば多発することもあります。
ほとんどが無症状で、大きくなるにつれて皮膚の下に柔らかなしこりとして触れるようになります。 - 良性腫瘍ではありますが、自然消退することはほとんどなく、治療法としては、外科的な摘出が必要となります。
治療法
- 脂肪腫の治療は、外科的摘出が唯一の方法とされています。
- 局所麻酔下にて脂肪腫のある部分に切開を加え、薄い皮膜に包まれた脂肪腫を塊ごと摘出します。
稀に細い血管がつながっていることがありますので、必要に応じて血管を糸で縛って切離します。
取りだした脂肪腫は稀に悪性の場合があるので、病理組織診断に提出します。
切開した傷は、綺麗に縫合します。
治療の流れ
①初診診察
脂肪腫の診断は肉眼所見と超音波検査にて行います。
診察、検査に伴う痛みはありません。
脂肪腫の大きさや部位によっては、CTやMRIなどの詳細な画像診断も必要となりますので、その場合は近隣の総合病院にて診察を受けていただきます。
②治療計画
診察にて手術が必要と判断した場合、患者様とご相談の上、手術日程を決めます。
術前の採血検査などは必要ありません。
③手術当日
手術時間の30分前に来院していただき、血圧や体温などを含めて体調に異常がないかを確認します。
手術前の消毒などがありますので、当日は汚れても構わないような緩めの服装でご来院ください。
④手術
手術開始直前にも、超音波検査にて粉瘤の形状や大きさを再確認し、局所麻酔下にて手術を行います(治療法参)
⑤術後経過
数日分の抗生剤を内服していただき、手術3日以内に一度来院していただきます。
特に大きな問題がなければ、その後は1か月後に来院いただき、診察終了となります。
手術後の日常生活の制限は、ほぼありません。
病理診断の結果次第では、引き続き治療が必要となる場合もあります。
治療に伴う合併症
稀に再発する場合や、傷跡がケロイド状に残る場合があります。
傷、外傷処置
当クリニックでは、小さな傷や異物混入(トゲや針などの混入)、外傷の処置、管理なども行います。
また、その他外科的疾患に対しても、診察を行っています。