下肢静脈瘤術後の合併症について
こんにちは!
院長の平本です!
今日は、下肢静脈瘤治療後の合併症についてお話してみようと思います。
当クリニックで行われている主な下肢静脈瘤の治療としては、“血管内焼灼術”、”血管内塞栓術”、”硬化療法”の3種があります。
どの治療法も非常に安全で、重症となるような合併症はほとんどありません。
ただし、それぞれの治療法に特有の軽い合併症はありますので、それらを紹介していきます。
まず”血管内焼灼術”の術後ですが、これは文字通り血管を”焼く”治療なので、治療する血管にわざと火傷を起こします。
したがって、治療後は軽い火傷のようなチクチク感やツッパリ感がでます。
この症状はほぼ必発ですが、ほとんど軽度な症状なので、時間経過で軽快していきます。
次に、”血管内塞栓術”ですが、これは、接着剤を注入して血管を塞ぐ治療となります。
稀に、この接着剤に対してアレルギー反応を起こすことがあります。
自然軽快するものから、内服薬が暫く必要となる程度のものまで様々です。
また、接着剤によって血管が棒状に固まるので、とくに膝関節周囲の治療の場合は、膝の曲げ伸ばしの時に少し違和感を感じることがあります。
これらの症状も、基本的には時間経過で消失していく症状なので、それほど心配はありません。
最後に”硬化療法”の合併症ですが、色素沈着という痣のような物が残る合併症があります。
これは 治療部位の血管を含めてその周囲にも茶色く色づくもので、消失するまでには1~2年かかる場合もあります。
硬化療法は、硬化剤を注入した瞬間は、非常に綺麗に血管は消えますが、その後の時間経過で色素沈着が出てくることがあります。
いろいろと合併症についてお話しましたが、これらの合併症はほとんどが治療可能、もしくは時間経過で自然軽快する物なので、心配ありません。
治療時には、合併症についても詳しく話しますので、ご遠慮なく何でもお尋ねください!